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現在完了、近過去などなど

英語などヨーロッパを中心に使われている言語の多くは親戚関係にあり、インド・ヨーロッパ語族と呼ばれる。その英語などには現在完了など過去形以外の形式で表現される過去表現をもっているものが多い。しかし、これは比較的新しいので、言語により使い方が異なる。
同じゲルマン系の英語とドイツ語に似たような表現がある。I have seen it. Ich habe es gesehen.語順に違いはあるが、構造は同じ。I = ich, have = habe, seen = gesehen, it = es 常にこの置き換えが可能なわけではない。ドイツ語では動詞は英語のbe動詞のように単数では人称ごとに形が変わる。habe はichに対する形。ドイツ語では通常の過去形同様の使い方がされる。しかし、英語では現在との関わりの中で使われる。
完全に分かれてから独自に発生した使い方だから。
ラテン系の場合は過去形同様に過去のことを表しながら、ニュアンスの違いが生まれている。イタリア語ではL'ho visto. Lo vedevo.前者が現在完了のような形。L' は後者でのLo と同じもの。ho がI have に当たる。visto がseenに当たり、vedevo がI saw に当たる。前者は単純に「見た」と言っているのに対し、後者は「見ていた」が近い。
同じような形式でありながら言語により使い方が異なるというのが、私のようにいくつもの言語を学ぼうという者にとって悩ましい点であり、面白いところでもある。

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2007年2月 6日 22:35に投稿されたエントリーのページです。

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